タービンブロー
雑誌などでよく見かけると思いますが、RB26の場合タービンブローがエンジンブローの引き金になっているのをご存知でしょうか?
↑左が正常なタービン 右はエキゾーストの羽が折れてなくなっている
↑左が折れたエキゾーストホイール 右は羽の破片の混入によりキズ付いたシリンダー
↑左はキズ付いたピストン 右はキズ付いたシリンダーヘッド(燃焼室)
今回タービンブローで入庫したエンジンはひどい例ですが、RB26のタービンブローは写真のようにエキゾーストの羽根がポッキリ折れてしまい羽根がセラミックであるためコナゴナになります。
コナゴナになった羽根はマフラーから外へ出てしまえばいいのですがなぜかエンジン内に逆流してしまいます。
シリンダー内に入った破片はピストンとヘッドの間で叩かれますが、セラミック対アルミではアルミが負け、ヘッドもピストンもボコボコになり、破片がピストンとシリンダーの間に入ってシリンダーもキズだらけとなります。
またこの破片がバルブとバルブシートの間に入り、バルブを曲げたりもします。
これにより圧縮圧力が下がり出力低下となります。
普通シリンダーにこれだけのキズが付くとアイドリングしなくなっったりマフラーから白煙を吹いたりするんですが、RB26は困った事に知らん顔してそこそこのパワーを出して走ってしまいます。
今までタービンブローしたエンジンを数多く見て来ましたが、一度タービンブローしたエンジンの90%はシリンダーにキズが入っていると思っていいでしょう。
タービンブローした事がある人や中古で買ったGTRにタービン交換したような跡がある場合は圧縮をチェックすることをお薦めします。
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